院内ブログ

猫ちゃんの眼瞼内反症について

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みなさんこんにちは🐱
日々の寒暖差が激しく、人間も体調を崩しやすい季節ですね。
ご家庭のわんちゃんねこちゃんにお変わりはありませんか?

今日は眼瞼内反症の猫ちゃんについてご紹介したいと思います。
眼瞼内反症は一言で言うとまぶたが目の内側に入り込んでしまう病気で、下まぶたに多く発生します。
ペルシャやヒマラヤンなど鼻ペチャの品種に発生しやすいですが、それ以外の品種でも起こります。
原因は生まれつきのまぶたの構造異常や猫風邪の慢性化など様々です。

眼球内反症を患うと角膜が常にまぶたや睫毛の物理的な刺激を受け続けることになり、
流涙
目やに
痛みによる活動性の低下
角膜潰瘍
など様々な症状が表れます💦

治療法は外科手術による瞼の形成が選択されます💪

まずこのように、目の下の皮膚を三日月型に切り取ります。

そして切り取った部分を縫い縮め、内側に巻き込まれていたまぶたを外側に引っ張り出すようにします。
縫いすぎると今度はまぶたが外にめくれすぎて外反をおこし、
縫い方が足りないと内反が治らないため、加減が重要です。

今回眼瞼内反症で来院したのは11才去勢オスの猫ちゃんです。
小さい頃にひどい猫風邪をひいてしまい、そのときからずっと眼瞼内反症を患っていました。
常に涙がでていて本人もつらそうなため、手術を行いました😊

手術後はこのような状態になります。
まだ直後なので腫れがあります。
10日後に抜糸を行うと、術前よりも下まぶたの巻き込みが改善されていました✨

術前は目やにや眼脂で目の周りが汚れてしまっていますが、術後はスッキリとしていますね😊
内側に巻き込まれていた下まぶたの辺縁もしっかりと確認できます👌
この子は慢性的な猫風邪があるため流涙を完全に落ち着かせることは難しいですが、
まぶたの物理的な刺激による流涙や角膜への刺激は改善されていると考えています😊🍀

この猫ちゃんは手術後、以前よりも元気がでて活動性が上がったようです!
ずっと悩まされていた目の違和感が解消され、精神的にも明るくなったようで嬉しいです🥰💕

眼瞼内反症は放置すると角膜潰瘍の重症化や失明などを引き起こす可能性があり、ペットのQOLを著しく低下させる疾患です😣💦
長引く流涙や目やにがある方は、一度まぶたに問題がないか診察をしてみましょう✨
また目をこする、しょぼしょぼさせているなどの症状も要注意です⚡
些細なことでもお気軽にご相談ください😊