犬の乳腺腫瘍について

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犬の乳腺腫瘍について

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みなさんこんにちは🍀診察がたてこみ、更新がだいぶご無沙汰になってしまいました💦
当院はネット予約がいっぱいでも、順番診察が可能ですので
ネットからの予約ができない場合は一度お電話でご相談ください😊

さて本日は乳腺腫瘍の症例をご紹介します。
乳腺腫瘍は未避妊の中~高齢メスに起こりやすい腫瘍です。
患者さんは13才メスのウエルシュ・コーギーで、お腹のできものから出血するようになったと来院されました😣

以前と比べ大きくなっていることや出血があることから、飼い主様とご相談し切除手術を行うことになりました。

手術前の状態

こちらが手術前の腫瘍の状態です。
大きく2カ所腫瘍が確認できますが、この2つ以外にもあと2カ所腫瘍が触れます。
乳腺腫瘍は肉眼や触感ではわからない細胞レベルでの転移がよく起こるので、
今回は右側乳腺の全摘出、左側は病変部のみの摘出を行うことになりました。

手術は電気メスを用いながら出血を最小限にしつつ進めます。
また傷口が比較的大きくなるため、術後に化膿したりジュクジュクしたりしないよう綺麗に縫い合わせます。

手術直後の状態

こちらが術後の写真です。
犬の乳腺は5対あり、右側は全摘出したためかなり長い傷となっています。
見た目は痛々しいですが、局所での痛み止めと全身投与での痛み止めを併用した疼痛コントロールを行って、可能な限り動物への負担を減らしています🍀

傷口も綺麗に合わさり、突っ張りやよれも無い状態です👌✨

術後は5日ほど入院し、元気に退院してくれました🥰
1週間後に抜糸での再診がありましたが、傷口は腫れたり膿んだりせずとてもきれいな状態でした☺️

今回は乳腺腫瘍の切除症例をご紹介しました。
乳腺腫瘍は2回目の発情(生理)までに避妊手術を行うことで、発生率を9割以上下げることができます✨
罹患するとこのような大きな手術となり、肺やリンパ節へ転移することもあるため厄介な疾患です😣💦
そのため当院では繁殖をご希望でない場合、若いうちの避妊手術をおすすめしております🐾

もし女の子の胸やお腹にしこりが触れるときは、あまり様子を見ずに早めに病院を受診するようにしてください😊
治療の方針や治療のメリット・デメリットについては、飼い主様とよく話し合って進めていくので
何かわからないことやご希望があればお気軽にお伝えください✨