院内ブログ

異物誤飲による開腹手術

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犬や猫を飼っていると、
ときどき食べ物ではないものをくわえていたり
おもちゃを粉々にしたりしてしまい、ヒヤリとした経験はありませんか?
異物の誤食、誤飲は動物病院での相談件数も多く、注意したいアクシデントの1つです😣⚡

誤飲直後であれば、催吐処置(お薬で吐かせる)が可能ですが
処置が行えない例もあります。

【催吐処置ができないケース】
🐾誤飲から時間がたっている(2~3時間以上たっていると吐かないことが多い)
🐾吐かせることで食道を傷つける恐れがある(串など)
🐾動物に意識がない(特に中毒時など)

そのため、飼っている犬や猫が誤飲をした疑いがある場合は
食べた疑いのあるものを持参して、できるだけ早く来院することが重要です👌✨

しかしペットの様子を四六時中見ているわけにはいかず、
気がつかない間に異物を飲み込んでしまっているケースもあります・・・
今回は異物誤飲により消化管閉塞を起こし、開腹により摘出した症例をご紹介します🍀

患者さんは2才の柴犬♀です。
1日に何度も嘔吐するため、来院されました。
血液検査では炎症反応が認められ、
エコー検査では胃腸運動の停滞像があり、異物誤飲が疑われましたが
レントゲン検査で明らかな異物は写っておらず、開腹に踏み切れなかったため
飼い主様とご相談の上、嘔吐に対する対処療法を行いました。

しかし2日たっても症状の改善がみられず、
再度レントゲンを撮影し、消化管の動きが悪いことも確認できたため
試験開腹に踏み切ることになりました。

麻酔をかけ開腹すると、小腸内に異物が詰まっている様子が確認できました。

黄色い円の部分です
円形の何かが入っています・・・

腸管を切開し、異物を取り出すと
直径3cmほどのゴム栓のようなものと、落ち葉(?)がでてきました💦
飼い主様に確認すると、身に覚えがなく、いつ食べたのか全くわからないとのことでした・・・😰

取り出し後は腸管を縫合し、漏れがないことを確認して閉腹です。

このように綺麗に縫い合わせます

術後は数日の入院管理をし、体調に問題が無かったため無事退院となりました✨
退院後の経過もよく、元気に過ごしてくれているようで一安心です🍀

今回は異物の誤飲と開腹による摘出術についてご紹介しました👌

異物誤飲による消化管閉塞では、
🐾1日に何度も吐く(特に飲水後も吐くような激しい嘔吐)
🐾食欲不振
🐾下痢や軟便
などが見られます!
他の病気でも見られるような、いわゆる非特異的症状が多いため
今回のように誤飲の現場を目撃していないと
発見が遅れるケースが多々あります⚡

ご家庭のわんちゃん、ねこちゃんに上記のような症状が見られる場合は、
ためらわずにできるだけ早く動物病院を受診しましょう🥰💕